「最後のひとふんばり」という言葉を聞くと、ヨーロッパの人々はパッションデールを思い出すのだ

パッションデールの教訓は今もヨーロッパで生きている。
たとえば、アメリカではモチベーションが重視され、実業家で政治家のロス・ペローが
「多くの人はあと一歩というところであきらめてしまう。
勝利のタッチダウンまでほんの1ヤードまで来ていながら、
最後のひとふんばりが足りないのだ」
などと言うと、大勢の人が賛同する。
だがヨーロッパの人々は、
「最後のひとふんばり」という言葉を聞くと、パッションデールを思い出すのだ。
あの戦いでは、大量の犠牲を出した連合軍に決してやる気がなかったわけではない。
彼らに欠けていたのは、有能で戦略的な指揮官だった。
がんばることは人生において大事ではあるが、
「最後のひとふんばり」をひたすら要求するだけのリーダーは能がない。

リーダーの仕事は、効果的にがんばれるような状況を作り出すことであり、努力する価値のある戦略をたてることである。

   --『良い戦略、悪い戦略(GOOD STRATEGY, BAD STRATEGY The Difference and Why In Matters)』 より 

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