送電、停電という名の誤解ーあたかも電気が送られてきているかのように勘違いしている。

送電線や停電などという言葉から、あたかも電気が送られてきているように思っている。
ところが、実際に送られてきているのは、電磁波で、それによって機器内部に電気が引き起こされている。
コンセントにつなぐと、コンセント口から110Vの電気が内部で起こるような刺激が与えれれる。
何も刺激がない時は、機器内部の個々の部品の内部は安定して何も起こらない。
ところが、
コンセント口から刺激が与えられると、機器内部の個々の部品内部が不均衡になり
110Vの電気が内部で起こるように電磁誘導を起こして、電気が発生する。
静電気のように
どの物質も電気を帯びる、電気を発生させる仕組みを抱えている。

例えば、
海面を浮袋で浮かんでいると、波によって上下に揺られる。
海水が動いているわけではない、ただ波動が動いているだけだ。
送電も同じで、
電線の中を電気が動いているわけではなく、電磁波という波動が動いているだけだ。
停電は、海面でいう凪の状態、波が無くなった状態をいう。
そのため、機器をコンセントにつないでも、
電気を引き起こす刺激が与えられないため、
機器内部は均衡した安定状態のままに留まっている。

目に見えない電気というものを初めて実験で体感したのはボルタであるが、
電磁誘導という波動の発生を唱えたのはファラデーであり、
その考えに基づいて電信用の海底ケーブルを成功させたのはトムソンであり、
それを理論化したのはマクスウェルである。

              出典:『電気革命 モーリス、ファラデー、チューリング』(D・ボダニス、新潮文庫)