5-c.営業開拓ツールとしては 前のページへ戻る 次のページへ進む

あなたが営業部の統括部長だとしましょう。
得意先や仕入先、また自社内でも人事異動により担当者が換わります。特に、対応に細心の注意が必要な官公庁やその出先機関では、2,3年ごとに異動します。その人にとっては、自分の部署が変わり、あなたの会社の窓口となる担当者が換わろうと、あなたの会社はあなたの会社です。あなたの会社との経過をずっと引きずったままです。その経過がどういうものであるのか、事前に知っておくことは、新たに担当者になる人にとっても会社にとっても重要なことです。この時期だれが担当していたのか、どういうことがあったのか、など代々の担当者の情報や情報の繋がりの蓄積と引継ぎが、営業支援となり、 会社の信用を増すことになり、何かのときのリスクヘッジになります。

次に新規顧客開発について
 顧客満足度が高ければ高いほど次のターゲットはその周囲の人です。

 満足した顧客は、いかに満足しているかを自慢したいもの。
 その時、人脈情報を握っている人が次の勝者です。

 時間とコストを費やし、開拓して得た顧客A氏。あなたのサービスに非常に満足してくれました。
 A氏は、自分がどれほど満足したかを、友人知人に話すでしょう。
 「これは絶対いいよ!」と力説する言葉に、話を聞いた友人たちは、同じものが欲しくなります。

ミシガン大学ビジネススクールシリーズの『ソーシャル・キャピタル』(人と組織の間にある「見えざる資産」を活用する)で著者のウェイン・ベーカー教授が、幸運というところで次のように書いています。

幸運は決して偶然ではなく、実は必然的なものである。運の良い人は「クモの巣のような情報網」を構築しており、多種多様な情報をキャッチし、タイミングよく行動するチャンスを増大させていることが数々の研究によって証明されている。このような人々は、直線的ではなくジグダグ方向に進むことで、利益を得る偶然のチャンスに巡り合っている。(中島豊訳 ダイヤモンド社)

 さて、次なる顧客ターゲットは見えてきましたか。

      

 A氏との会話の中で、A氏の勤務先、出身高校・大学、趣味のサークル、友人の名前などが出てきたはずです。そこで知り得た人脈情報は、ちゃんと記録してありますか?

 もし、あなたのライバル企業の営業マンがこの人脈を知っていたら、A氏の周りのターゲットを全て持っていくに違いありません。

 トンビに油揚げの笑い話ではありません。

どの人脈に宝の山が埋もれているか分かりません。

これからは一歩先を行く人脈管理の時代
 「いもづる君」は顧客だけを登録する顧客管理ではありません。これからの顧客ターゲットや、小耳にはさんだ人間関係など、あらゆる関係を先に登録していきましょう。
 人と人、人と団体、団体と団体…情報の蓄積に不要なデータはありません。
 小さなきっかけが大きな結果を呼び込みます。

 
TSL
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