関係について

現在では、たいていの感染症の伝播は、スモールワールド・ネットワークで起こっている。

「ハブ優先」論には技術的な問題もある。どのようにハブを見つけるかである。...
しかし、この問題に対しては、うまい対応法がネットワーク科学から出されている。
ある人(Aさん)を選んで免疫をつけるとしよう。その人はハブとはかぎらない。次にAさんに友達をあげてもらって、その人に免疫をつける。挙げてもらった友達は、Aさんから出る枝がついているのでハブである可能性が高いことを利用するわけだ。これは、Aさんが上げた友達が健康か病人かには関係ない。どのような感染の鎖を通じて伝播が起こったかという事後情報は必要ない、という意味で予防の方策である。
この方式は、輪状(つまり「リング」)接種とよばれ、実際に採用されている。...
ネットワーク科学もフィールドで働く人も、輪状接種が集団接種より有効であることを認識している。
ハブに行き当たる可能性をなるべく高くするために
ランダムに選んだ2人以上の人に友達を挙げてもらい、共通して出た名前の人に接種する、
という戦法もとるころができる。アンケートに時間がかかるが、
予防接種数がかぎられている場合は、有効である。

以上は、『「複雑ネットワーク」とは何か』(増田直紀/今野紀雄)より抜粋。

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