自己肯定感が低いと危ういーー公文教室がやろうとしていること
子どもたちを見ていて
「自己肯定」の低さが気になっていた。
カンブリア宮殿で「公文教室」の放映を見て
以前持っていた認識を改めた。
村上龍氏が編集後記で述べている。
『公文は、受験技術を教える学習塾とは一線を画する。
また、思考力や独創性をダイレクトに育むものでもない。
基本は、「計算力」と「読み書き」で、
社長の角田さんは「頭の中で汗をかく」という表現をした。
「ちょうど」というキーワードが示す「最適な課題」を子どもに与え、
脳に適度な負荷をかけるとともに
達成感を通して「自己肯定感」を醸成する。
わたしたちの社会は、
伝統として、精神論を好む傾向がある。
だが、子どもたちにも、ビジネスマンにも、実は官僚や政治家にも、
必要なのは、「気合い」や「胆力」や「順応性」ではない。
必要なのは、普遍的で、かつ合理性を持つトレーニングであり、
それを支える最適なメソッドである。』
自分に対する自己評価が低く、
達成感の無い生活を続けていくと、
次第に感情のぶれが極端になっていく。
現在、公文は、老人のリハビリセンターに教材を提供している。
国語では、大きな字で書かれた簡単な文章を大きな声で読む。
算数では、簡単な足し算をする。
人間の脳は、難しい計算をするよりも、簡単な計算をする方が、
脳が活性化するとのこと。
そして職員から褒められ、コミュニケーションを盛んにすることで、
喜怒哀楽の感情の襞を取り戻していく。